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コラーゲンの歴史 1960年1月26日、“コラーゲンの日”「コラーゲン」の歴史は、この日に花開きました

1960年1月26日。それは当時、専門家の間で“水に溶けない”とされてきていた「コラーゲン」を、日本皮革(株)が作った財団法人である日本皮革研究所[現(株)ニッピのバイオマトリックス研究所]研究員であった西原富雄博士が、トリプシンとペプシンという酵素を用いることで完全に溶かせる、という事実を発見し、特許を出願した日です。(特許番号:第306922号)。
この発見により、医薬・医療をはじめ、化粧品や健康補助食品など、私たちの生活に「コラーゲン」がさまざまなカタチで取り入れられるようになっていきました。
この功績が認められ、今では1月26日が“コラーゲンの日”として設定されています。
ニッピのバイオマトリックス研究所では、「コラーゲン」普及の第一歩となった画期的な発見により世界的な権威として活躍を続けた西原博士の志と知識を受け継いだ研究員たちが、日夜、コラーゲンの研究開発を進めています。



コラーゲン研究の歩み

1930年代 コラーゲン構造のX線散乱による研究
Corey and Wyckoff J. Biol. Chem. 114,407-(1936)
Bear JACS 64,727-(1942)
1948年 コラーゲン線維の規則的な縞模様(電子顕微鏡観察)
Gross and Schmitt J,Exp.Med.88,555-568(1948)その他多数
1952年 プロリンヘリックス構造の提案
Cochran Acta Crystallogr 5,581-(1952)
Cochran And Bear, JACS 75,2783-(1953)
1954年 コラーゲン3本螺旋構造の提出
Ramachandran and Kartha Nature 174,269-(1954)
1955年

コラーゲン螺旋構造の研究
Crick and Rich Nature 176,780-(1955)
Ramachandran and Kartha Nature 176,593-(1955)

コラーゲン線維が一定のユニット分子からなるという概念の提出
この概念上のユニットをTropocollagenと命名
GrossらPNAS,41,4-(1955)

unitの実在の証拠提出
Nishihara and Doty(1958 PNAS44,411-)

1960年 コラーゲンケーシング naturin ドイツ
1965年 動物由来コラーゲン分解酵素をオタマジャクシより発見
Gross. Nagai PNAS 54,1197
1969年 軟骨型(Type II)コラーゲンの発見 コラーゲンは一種類でない
Miller EJ ProNAS 64:1264-1268
1971年

プロコラーゲンの発見
Bellamy and Bornstein Pro. Natl. Acad. Sci. USA 68,1138-(1971)

Type III の発見
Miller EJ BBRC 42:1024-1029

1973年 Type IVの命名
Kefalides Int. Rev. Connective tissue Res. 6,63-(1973)
1976年 Type Vの発見
Burgeson RE, ProNAS 73:2579-2583 1976
Chung E BBRC 71:1167-1174 (1976)
1985年 コラーゲン遺伝子配列(α2 type I)の決定。当時としては一番長い配列
Boedtker, Finer and Aho, NY Acad Sci. 460,85-(1985)
1987年 コラーゲンの細胞受容体(インテグリン)発見
Wayner, Carter J Cell Biol. 105,1873-(1987)
1991年 ラミニン5の発見(integrin a3b1に結合)Carter WG ら
1992年 Focal adhesion kinaseの発見
Shaller ら J Biol Chem 89, 5192-(1992)
1994年 細胞膜上のコラゲナーゼ発見
Seiki, Nature 370,61-65 (1994)
1997年 18型コラーゲン(エンドスタチン)がマウス癌治療に驚異的な力を持つ
O'Reilly, Folkman ら Cell. 88,277-(1997)
2000年 インテグリンのコラーゲン結合部位特定
Knight CGらJ Biol Chem. 275,35-(2000)

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ニッピにおけるコラーゲン開発および研究

1959-62年 コラーゲン分子のペプシン等酵素による可溶化成功
Collagen symposium II
Collagen symposium III, 66-93(1962)
(ニッピ 西原 特許1962年出願63年登録、アメリカ登録1964年)
1962年 再生コラーゲン線維開発開始(C,S)
1969年 コラーゲンのアルカリによる可溶化
(ニッピ 藤井 特許1971年Hoppe Seyler Z Physiol Chem.1969 350,1257-65)
1970年 コラーゲンケーシング製造本格化
1972年 化粧品用コラーゲン入りクリーム (ニッピ-米国R社)
1974年 コラーゲン創傷被覆剤 (明治製菓-ニッピ)
その他、縫合糸、人工腎臓、人工血管、人工角膜、止血剤への応用)
1978年 医療用コラーゲンペプタイド製造
1986年 スキンケアクリーム製造開始
1988年 ニッピコラーゲン化粧品 設立
1998年 牛コラーゲンDNA配列(α2 type I)の決定
Shiraiら Matrix Biol. 17,85-(1998)
1999年

加齢に伴う牛皮膚組織コラーゲンの抽出性の研究
Connective Tissue31,17-23(1999)

アルカリ可溶化コラーゲンの細胞接着活性など
J.Biochem.125,676-684 (1999)

コラーゲン線維形成機構
J.Biochem.126,54-67 (1999)

ゼラチンアレルゲン性の研究
J Allergy Clin.Immunol 104,695-699,
J Allergy Clin.Immunol 110,652-(1999)

2000年

テロペプタイドの除去とコラーゲンの安定性
J.Biol. Chem. 275,25870-25875

コラーゲン特異的糖化産物CMA発見
Biochem J. 347, 23-(2000)

2001年 ゼラチン食と骨密度の関係の研究(動物実験)
J. Nutr, Sci. Vitaminol. 47,84-(2001)
2002年 コラーゲン線維と細胞死
Exp.Cell Res. 280,255-269

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